بيت / その他 / 菊池まりな童話集 / 第9話 雲の上の音楽家

مشاركة

第9話 雲の上の音楽家

مؤلف: 菊池まりな
last update تاريخ النشر: 2026-07-13 17:45:53

 むかしむかし、ある小さな村がありました。その村には、音楽が好きな少年、カケルが住んでいました。カケルは毎日、自分の古いリコーダーを吹きながら、村の川辺や森の中で友達と遊びました。しかし、彼の夢は、空に浮かぶ雲の上で素晴らしい音楽を奏でることでした。

ある日、カケルは川のほとりで不思議な老猫に出会いました。その猫は、ふわふわの白い毛を持ち、目は深い青色で輝いていました。

「君の音楽は素晴らしいね。でも、もっと高い場所で演奏してみたいなら、私をついておいで」

と老猫は言いました。

カケルは驚きましたが、興味を持って猫について行くことにしました。猫は彼を山の頂に導き、そこからは、雲が手の届くところに浮かんでいました。

「さあ、雲に飛び乗ってごらん」

と猫は促しました。

カケルはドキドキしながら、跳びかかりました。すると、彼は驚くべきことに、雲の上に着地しました。雲の上には、色とりどりの楽器を持った動物たちが集まっており、音楽を奏でていました。ウサギがバイオリンを弾き、リスがドラム、そしてフクロウが歌を歌っていました。

カケルはその場の雰囲気に心を奪われ、仲間になりました。彼のリコーダーの
استمر في قراءة هذا الكتاب مجانا
امسح الكود لتنزيل التطبيق
الفصل مغلق

أحدث فصل

  • 菊池まりな童話集   第19話 竜と眠り姫

    序章 遠い北の山奥に、百年の眠りについた姫がいるという噂があった。 姫を眠らせているのは、山頂の古城に住む一匹の竜。誰もが「恐ろしい怪物が姫を人質にしている」と信じていた。 だが、村の古老だけはこう語った。「あの竜の唸り声を聞いたことがあるか。あれは怒りではない、夜通し泣いているような声だ」 若者トビアスは、村を救う英雄になりたい一心で、剣を携えて山を登った。 城の最奥、玉座の間で、彼はついに竜と対峙する。竜は炎のような赤い瞳で若者を見つめたが、その瞳の奥には、怒りよりも深い何かが揺れていた。竜は低い声でこう言った。「お前もまた、剣を持ってきたのか」 その声には、うんざりしたような、それでいてどこか期待するような響きがあった──まるで、これまで訪れた誰もが同じ選択をしてきたことを、竜自身が一番よく知っているかのように。ここでトビアスの選択が、物語を三つの道に分ける。選択A:剣を抜く「英雄の道」 トビアスは迷わず剣を構えた。竜はそれを見て、なぜか安堵したように目を細め、それから抗うように炎を吐いた。 激しい戦いの末、若者は竜の急所を突き、竜は崩れ落ちる。「……ようやく、終わるのか」 竜はそう呟き、静かに息絶えた。その声には憎しみも恨みもなく、長い務めから解き放たれるような静けさだけがあった。同時に、玉座の間に光が満ち、姫がゆっくりと目を開ける。 村に戻ったトビアスは英雄として讃えられ、姫と結ばれた。だが彼は時折、竜の最期の声を思い出す。あれは敗者の声ではなかった──まるで誰かに終わらせてもらうのを、長い間待っていたかのような。祝宴の夜も、彼の心には小さな棘が残り続けた。〈英雄の勝利、しかし晴れきらない心〉選択B:対話を選ぶ「和解の道」トビアスは剣を鞘に収め、静かに問いかけた。 「なぜ姫を眠らせている?」竜は驚いたように長い首をかしげ、やがて語り始めた。 かつて竜は人間の魔法使いだった。姫の一族に裏切られ、呪いによって竜の姿に変えられてしまったのだ。姫を眠らせたのは復讐ではなく、姫の一族の魔法が解ける唯一の方法──姫が心から誰かを想うことでしか、自分にかけられた呪いも解けないと知ったからだった。「私はただ、誰かがここまで来て、話を聞いてくれるのを待っていた」 トビアスは竜のそばに座り、夜通し語り合った。翌朝、姫は自然に目を覚ました。

  • 菊池まりな童話集   第18話 眠らない時計職人

    山あいの小さな町に、トビアスという時計職人が住んでいた。工房には歯車や針やねじが山と積まれ、油と木くずの匂いが染みついていた。トビアスは腕のいい職人だったが、それ以上に変わり者として知られていた。三日三晩、寝ずに時計を組み立てることがあったからだ。「眠らない時計職人」──町の人々は、親しみと少しの恐れを込めて彼をそう呼んだ。工房の向かいにはパン屋があり、そこの娘ミーラが、よく焼きたてのパンを届けに来た。「また徹夜?」ミーラは呆れながらも、いつもパンを二つ置いていった。「一つは今の分、一つは寝る前の分」「僕はいつ寝ればいいんだ」「知らないわよ、そんなの」そんな軽口を交わす仲だった。それだけの関係だと、トビアス自身も思っていた。ある嵐の晩、行商の老婆が工房の戸を叩いた。雨に濡れ、疲れ果てた様子だった。トビアスは彼女を招き入れ、暖炉の火であたためたスープを出した。老婆は一晩の礼にと、古びた懐中時計を差し出した。「持っていきなさい。お前には、いずれ要る」「これは何の時計です?」「使えば分かる。ただし、使う前に一つ覚えておおき。時計は嘘をつかない代わりに、値段の高いものを黙って寄越してくる」言葉の意味を問い返す間もなく、老婆は嵐の中へ消えていった。トビアスは半信半疑だったが、ある朝、試しに針を逆に回してみた。すると、工房の窓の外で舞い落ちていた木の葉が、宙でぴたりと止まった。時計は本物だった。それから幾度か、トビアスはこっそりとこの力を試した。落ちかけた棚を止め、割れかけた皿を止め、そのたびに小さな達成感を覚えた。だが力を使った翌朝、鏡の中の自分に白髪が一本増えていることに、彼は気づいていた。代償は、彼自身の時間だった。そしてある年の冬、トビアスはこの力を本気で使わねばならない夜を迎える。分岐点その冬、町は流行り病に見舞われていた。ミーラも床に伏せ、医者は「峠は今夜」とだけ言い残して帰っていった。同じ夜、隣町の大商人がトビアスの工房を訪ね、「わしを、この若さのまま止めてくれ。金なら望むだけ払う」と申し出た。老いと死をひどく恐れる男だった。さらに同じ夜、旅の学者が息を切らして工房に駆け込んできた。裏山の斜面に亀裂が入っている、明け方には崩れて町を飲み込むだろう、と。三つの声が、同じ夜、同じ工房の中でトビアスに迫った。手の中の時計

  • 菊池まりな童話集   第17話 影を売った少年

     昔、貧しい村のはずれに、トビという名の少年が住んでいました。両親を早くに亡くし、たった一人で小さな小屋に暮らしていました。 その冬は、村始まって以来の寒さだと言われていました。薪はとうに尽き、パンを買う銅貨も残っていません。トビは震えながら、空っぽの戸棚を何度も開けては閉じました。このままでは、春を迎える前に凍えてしまう。そんな恐ろしい考えが、夜ごと頭から離れませんでした。 霧の深いある夕暮れ、トビは薪になりそうな枝でも落ちていないかと、村の外れの十字路まで歩いていきました。そこに、見たこともない黒い外套を着た商人が、まるで前から待っていたかのように立っていました。「坊や、何か売るものはないかね」 商人は低い声で言いました。トビは首を横に振りました。売れるものなど、もう何もありません。「そうかね……では、その足元にあるものはどうだ」 商人が指さしたのは、トビの影でした。「影を、売るんですか」「そうとも。影などなくても、腹は満たせるし、暖もとれる。その代わり、この金貨の袋をやろう」 商人は袋の口を緩め、中の金貨を月明かりにきらめかせて見せました。トビは唾を飲み込みました。影がなくなったら何か困るのだろうか──そう考えかけて、けれど今夜のひもじさと寒さの前では、その疑問はあまりに小さく思えました。「わかりました」 声はかすれていましたが、トビはそう言いました。商人はにやりと笑うと、トビの足元からすっと影を剥がすように取り上げ、外套の中にしまい込みました。そして霧の中へ溶けるように消えていきました。 その夜からトビの足元には、影がなくなりました。 最初のうちは、何も困ることはありませんでした。金貨のおかげで薪を買い、あたたかいスープを飲むことができました。むしろ、身体が少し軽くなったような気さえしました。 異変に気づいたのは、市場に出かけた朝のことでした。 いつものように八百屋のおかみさんに挨拶をすると、おかみさんはトビの足元にちらりと目をやり、それきり顔をこわばらせて

  • 菊池まりな童話集   第16話 星のかけらと小さな花

    昔々、山奥の小さな村に、リリという名前の少女が住んでいました。リリは生まれつき足が不自由で、みんなのように走り回ることができませんでした。でも、彼女にはとても優しい心と、花を愛する気持ちがありました。村の人たちは皆親切でしたが、リリはいつも一人で家の庭で小さな花たちの世話をして過ごしていました。特に、庭の隅に咲く小さな青い花が彼女のお気に入りでした。その花は他の花よりもずっと小さくて、誰も気に留めない存在でしたが、リリはその花に「ほし」という名前をつけて、毎日話しかけていました。「おはよう、ほし。今日もきれいに咲いているね。私も頑張るから、あなたも頑張って咲いていてね。」ある夜、リリが眠っていると、窓の外から優しい光が差し込んできました。目を覚ますと、庭に美しい女性が立っていました。その女性は星のような輝きを身にまとい、微笑みながらリリに話しかけました。「リリちゃん、私は星の精です。あなたの優しい心と、小さな花への愛情を見ていました。あなたに一つ、魔法をかけてあげましょう。」星の精は手を伸ばし、リリの胸に温かい光を宿しました。「明日の朝、あなたの愛する小さな花を見てごらんなさい。そして、その花の名前を呼んでみてください。」翌朝、リリが庭に出ると、小さな青い花「ほし」が、昨日よりもずっと美しく輝いて見えました。リリが「ほし」と呼びかけると、不思議なことが起こりました。花びらが光り始め、その光がリリの足を包み込んだのです。すると、リリの足に力が戻り、立ち上がることができました。彼女は驚きと喜びで涙を流しながら、初めて自分の足で庭を歩き回りました。でも、一番驚いたのは次のことでした。リリが歩いた跡に、美しい花々が次々と咲き始めたのです。彼女の優しい心が、大地に花を咲かせる力となったのでした。村の人たちは、リリが歩くたびに咲く美しい花々を見て、とても驚きました。そして、リリの持つ特別な力に気づきました。それは足が速いことでも、力が強いことでもありません。他者を思いやり、小さなものも大切にする、純粋で優しい心の力でした。リリは村中を歩き回り、至る所に美しい花を咲かせました。病気の人のお見舞いに行けば、その人の心に希望の花が咲き、悲しんでいる人のそばを歩けば、慰めの花が咲きました。やがてリリの村は「花の村」と呼ばれるようになり、多くの人々が美しい花々を

  • 菊池まりな童話集   第15話 夜のパン屋さん

    ひっこしてきて、まだ二週間もたっていない。段ボールが、まだ三つも部屋のすみに残っている。ひなたは、その一つに寄りかかって、天井のしみを数えていた。時計は、もう夜中の一時をまわっていた。カーテンの隙間から、なにかがちらちら光っている。オレンジ色の、火みたいな光だった。サンダルをつっかけて、外に出た。昼間は工事のトラックが通るだけの、なんでもない路地。そこに、見たことのない店が、あたりまえの顔をして建っていた。ドアを押すと、ベルも鳴らずに開いた。奥から、低い声がした。「……いらっしゃい」くまは、ひなたのほうを見もしなかった。棚には、パンの札が、字もばらばらに手書きされていた。「言えなかった、ごめん」「言えなかった、ありがとう」奥の棚には、値札のないパンもあった。くまが、ぼそっと言った。「それは、まだ焼けてない」「これ、ください」一番小さいパンを指さすと、くまは無言で紙に包んだ。レシートも、値段も、何もなかった。かじると、少しぱさぱさしていた。おいしくは、なかった。でも、なんでか、前の学校で最後に話した女の子の、困ったような顔が浮かんだ。くまは、そのままカウンターを拭いていた。何も言わなかった。ひなたも、何も言わなかった。気がつくと、自分の部屋だった。カーテンの隙間から、朝の光が入っていた。手のひらを見ると、パンくずが、ひとつだけ。教室に入ると、いつもの席に、いつもの子がいた。一度も、名前を呼んだことのない子。ひなたは、机のあいだを歩いていった。心臓が、変な音を立てていた。「あの」その子が、顔を上げた。「……なに?」ひなたは、少し笑って、隣の椅子を指さした。「ここ、座っていい?」

  • 菊池まりな童話集   第14話 小さな灯台

    海の見える町に、ちいさな灯台がぽつんと立っていました。灯台の名前は「ルミ」。赤と白のしま模様の、丸っこくて愛らしい姿。人々からは「キャンディ灯台」と親しまれていました。大きな船が行き交う航路からは外れた、小さな港町。観光客も少なく、町の人々は皆顔なじみ。港では毎朝、漁師たちが元気な声で網を投げ、夕方には家族の待つ家へと帰っていきます。ルミの仕事は、夜になると明かりを灯して、海に出た人たちが道に迷わないように見守ること。けれど──ルミの光は、あまり遠くまでは届きませんでした。古くて、小さくて、ちょっぴり弱いのです。「また灯りがかすれてるなあ」「まあ、でもあのへんに町があるってのは分かるさ」「いつか、もっと大きくて立派な灯台が建つんじゃない?」そんな声を、ルミは聞こえないふりをして聞いていました。自分の光が頼りなく見えることに、気づいていないわけじゃないのです。でも──それでも、毎晩欠かさず、灯りをともしていました。どんなに小さくても、誰かの役に立てたらと思いながら。ある日、天気予報が「大きな嵐が近づいています」と町に知らせました。「こりゃ、漁も早めに切り上げないとな」「港のロープ、ちゃんと結んでおこう」人々は忙しく立ち回りながら、空をにらみつけていました。空気がぴりぴりと張りつめていきます。海は昼からざわめき、午後には空がどんよりと灰色に変わりました。夕方、空が怒ったような音を立てて、嵐が町をのみこみました。雷が鳴り、風が木々を揺らし、海はまるで獣のようにうなっています。そのなかで、ルミはひとり、必死に光をともしていました。雨に濡れても、風にあおられても、小さな体でぐっと耐えながら、精いっぱいの力で海を照らしました。──でも、「……ダメ、見えない……わたしの光、届いてない……!」ルミの心に、不安が押し寄せます。港の方角が見えない。空も海もすべてが黒く、風と波の音しか聞こえない。自分の光は、海の上の誰にも届いていないのではないか。自分は、無力なのではないか──。そのときでした。「ルミーっ! 見えてるぞーっ!」遠くから、力強い声が聞こえました。風に消されそうになりながらも、ルミの小さな窓に届いたその声。声の主は、町の老漁師「タケじいさん」でした。タケじいさんは長年この町で漁をしてきた、頼りになるおじいさ

فصول أخرى
استكشاف وقراءة روايات جيدة مجانية
الوصول المجاني إلى عدد كبير من الروايات الجيدة على تطبيق GoodNovel. تنزيل الكتب التي تحبها وقراءتها كلما وأينما أردت
اقرأ الكتب مجانا في التطبيق
امسح الكود للقراءة على التطبيق
DMCA.com Protection Status